お子様の風邪や下痢の大半はウイルス感染症です。
抗菌剤は細菌の細胞内の装置を阻害するようにはたらき細菌を退治しますが、ウイルスは細菌ではないので抗菌剤は効きません。
抗菌剤を使用することで、ヒトの体に常在する有益な細菌(いわゆる善玉菌)を殺して、抗菌剤が効かない菌(耐性菌)が生き残ったり、2歳までに抗菌剤を使うと、将来的に喘息などのアレルギー疾患が発症する危険性が高くなるという報告もあります(成育医療センター アレルギー科)
抗菌剤を必要とする病気もたしかにあるのですが、その場合は必要な検査などを行い、根拠を確かめてからにしたいものです。
耐性菌に対する最後の砦といわれるニューキノロン系(オゼックス)や
カルバペネム系(オラペネム)などはとくに慎重に使用を決定したいものです。